15年前に流行ったウェブサービスの生死まとめてみた【WWWが30周年記念】
偉い人ティム・バーナーズ・リー氏がCERNにWWW / http / URIなどWebの基本構想をまとめた「 Information Management:A Proposal 」を提出した1989年3月12日から30年が経ちました。
祝・WWW30周年。祝・インターネット君も30代入り。おめでとう。まだまだ働き盛りですね。
私自身、気持ち的にはまだ家に帰ってジオシティーズのホムペとはてなダイアリー更新して、Yahoo!メッセンジャーでチャットしたい気分だけど。気づけばもう15年も前の話しになってしまった。
さてここで、インターネット君が青春していた15年前頃に流行ったウェブサービスやサイトの生死を確認してみましょう。
Flash(フラッシュ)
15年ほど前、2ちゃんねる系の面白動画からリッチなホームページまでウェブ上では見ない日はないほど一時代を築いたFlash。Photoshopなどで有名なAdobeさんが開発・提供しています。
千葉滋賀佐賀。ママー!ママー!クッキンストップ!!
しかしセキュリティ的な問題が多く、iPhone3GSで一気にスマホを普及させたAppleがフラッシュはクソと宣言したことで一気に使われないように。
ブラウザでフラッシュに遭遇すると、コンテンツに遭遇すると表示させるのにいちいち許可を求めてきたり面倒。
さらにいえば、安全のためFlash Playerのバージョンアップは素直にしとかないといけないのが超面倒。大して使いもしないのに。
いまではHTMLとかCSSとかJavaとかどんどん進化したおかげで現代ではFlash無しでも全然いけるようになっています。
まだ古いサイトとかで一部使われてなくはないけど、Flash使ったサイトなんて化石扱い。面白フラッシュもニコニコ動画やMAD動画に駆逐されちゃったし。
ちなみに、一世を風靡したフラッシュ動画はニコニコ動画やYoutubeで探せばいまでも見れたりします。
ジオシティーズ
ジオシティーズはいわゆるホムペを無料(広告つき)で作れるCMSウェブサービスです。ちょうど15年前、1994年に生まれたYahoo!系列のサービス。
といっても当時は簡単に作れる!みたいな感じではなく、それなりにしたってHTMLの知識が必要でした。
そのおかげでWEBデザインとかWEBコーダーとかの道に進んだ人も多そうです。かくいう私もそんな感じ。エセだけど。
簡単に自己発信できるミクシィブームやブログブームなどにより廃れていき、ジオシティーズは2019年3月末を以てサービス提供終了となりました。
近年はHTML知識がなくてもある程度簡単に作れるシステムなんかも入っていたようですが、WordPressなんかもあるしホームページ簡単作成サービスは世の中にあふれてるし、もう役割は終えたよね。
しかも素晴らしいことに、いままで作られたジオシティーズ上のサイトもすべて非公開になって見られなくなります。
よくやった運営!英断だぞ運営!マジで粋な計らいだぞ!
インターネットの海に沈めジオシティーズ!
もはや削除も叶わぬ幾多の黒歴史とともに!
拙者の黒歴史とともに!!
ジオシティーズは不滅です
「 どうしてもジオシティーズがいい!ジオシティーズこそ人生、ジオシティーズこそマイソウルフレンド! 」って方。安心してください。
Yahoo!ショッピング出品者になる手があります。Yahoo!ショッピングの出品者がHTMLページを作る「 トリプル 」領域もURLがgeocities.jp。
正確にはサブドメインのshopping.geocities.jpですが、Yahoo!ショッピングトリプル領域のこちらはサービス継続するとのことなのでネット上からgeocitiesが完全になくなるわけではありません。
そこまでしてgeocitiesにこだわる人がいるとは思えないけれど。
ちなみにYahoo!ショッピング、出店自体は無料だし個人事業主でもいけるしで結構ハードルは低めだけど、ただ審査があるのとshopping.geocities.jpが使えるトリプルは有料オプション。
2ちゃんねる
「ハッキング」から「今晩のおかず」まで。日本最大の大型掲示板2ちゃんねる。どちらかといえばサイトですけど、掲示板っていうWEBサービスってことで。
15年前、Flashとともに大盛況し、コピペとかAAとか電車男とかUNIXの奇跡とかもうだめぽとか、日本のネット文化を形成した功労者です。こら、戦犯とか言うな。
2019年も現在、まだあります。っていうかむしろありすぎてどれ見ればいいのか困るくらいです。
まずひとつが、まとめブログ・まとめサイトの転載問題により設立されたおーぷん2ちゃんねる。
2ちゃんねる上の書き込みを転載・まとめてコンテンツにしていたまとめブログ・まとめサイトの台頭により、PVが激減 → 収益が激減した2ちゃんねるが激おこ。
著作権問題に発展して本家2ちゃんねるは転載禁止となり、それでは困るまとめブログ・まとめサイトの管理者らが「 転載OK 」なおーぷん2ちゃんねるを設立しました。
また、2ちゃんねる本体も運営の権限やら権利やらの問題で分裂。
2019年現在、本家2ちゃんねるは改名した5ch(5ちゃんねる)とひろゆき氏が作った2ch.scとに分かれています。
このぐだぐだな感じも2ちゃんねるらしいといえばらしい。
ぬるぽ。
はてなダイアリー
はてなダイアリー、無料ブログの走りだったのではないでしょうか。
競合するアメブロだのなんだのって無料ブログはいろいろできたし、運営会社の株式会社はてなさん自身もはてなブログを立ち上げています。
しばらくははてなブログと共存してきましたが、はてなダイアリーは2019年にサービス提供終了。
といっても実質ほぼ同じような使い方ができるはてなブログがあるので大きな影響はありません。
ただ、ジオシティーズとは違って既存のはてなダイアリーページはそのまま残すらしい。
いや消してくださいよお願いしますよはてなさん。
ID / パスワードわからないどころか名前とか偽名で登録したからログインすらできないんですよぉ。
mixi(ミクシィ)
会員招待制SNS mixi(ミクシィ)はスタートが15年前の2004年。
流行り始めたのはもう少しあとだったから、15年前の流行ったサービスとは言い難いかも?
よくパロディされる名コピー「 えっ、私の年収低すぎ!? 」もミクシィのログイン画面に広告として表示されたことで有名に。
ブームによりめちゃくちゃ勢いがありましたが、SNS本家であるFacebookの上陸とtwitterのブームにより苦戦。
それでもmixiはまだ存続してます。
いまではだれでもいつでも会員登録可能ですが、当初は誰かに招待されないと会員登録自体できませんでした。
どんな奇跡が起こったか私も会員登録はできているけど、友達がいないせいでサンシャイン牧場が豪勢になるばかり。モンスターストライクのヒットといい、株式会社ミクシィさんはゲームを作るセンスも素晴らしい。
さぁ、IDとパスワードがわからなくなる前に。
黒歴史を葬りにいくのだポッター。
Yahoo!JAPAN
Yahoo!自体はご存じの通りまだ生きていますが、メイン機能のひとつネット検索はGoogleに惨敗。
インターネット黎明期には検索といえばYahoo!。しかしユーザーの使いやすさを追求したGoogleの台頭によりシェアを奪われました。
いまでは米ヤフーもYahoo!JAPANも最大のライバルだったGoogleのエンジンを使わせてもらっています。
実はYahoo!がGoogleの検索エンジンを使うのはいま二度目。一度目の契約はちょうど15年前の2004年に解消しています。
Yahoo!は検索だけでなく、発想は素晴らしいウェブサービスが多いのに、早すぎてしまうのかブラッシュアップが下手なのか、いろいろ後発にとってかわられています。
ただ、Yahoo!JAPANのポータルサイトとしての存在感は健在。
米ヤフーは相当苦戦してるらしいけど、Yahoo!ショッピングやらYahoo!モバイルやらなにやら、日本のYahoo!JAPANは割といい感じ。孫正義さんの手腕かな。
Yahoo!BB
モデムを無料で配るという奇策でADSLシェアを大きく伸ばしたYahoo!BB。
ADSLとか常時接続黎明期といえばYahoo!BBのイメージですね。常時接続自体はISDNからスタートしてたはずなんだけど、Yahoo!BBのイメージが強い。
ときおり個人情報を流出させては、利用者に500円配ってたイメージ。たしかクオカードだったかな。個人情報=500円みたいなイメージもYahoo!BBのせいに思えます。
もうブロードバンドなんて言葉聞きませんね。光回線もブロードバンドの内だけれど。
Yahoo!BBサービス自体はまだあります。が、現在は光回線のネーミングが「 Yahoo!BB光 」ではなく「 ソフトバンク光 」。
今後インターネット回線からYahoo!の名前はなくなって、ソフトバンクブランド一本に引き継がれるのかも。
Yahoo!メッセンジャー
Yahoo!チャットをアプリ化したYahoo!メッセンジャー、2000年サービス開始で2014年3月26日にサービス提供終了。
後述するライバルだったMicrosoft社 MSNメッセンジャーとともに後発のSkypeに完全にお株を奪われ、あえなくサービス終了。
追跡スクリプトとかHTMLタグで装飾とか、いろいろカオスで楽しかったです。
だがピンポン!!!って鳴らすヤツ、オメーだけは絶対許さねぇ。
MSNメッセンジャー
Yahoo!メッセンジャー最大のライバルだったMSNメッセンジャーもまた、2013年4月に死亡。チーン。ちなみにサービス開始は1999年。
その間にMSNメッセンジャーからWindowsLiveメッセンジャーに改名しています。
MicrosoftがSkypeを買収したため。実質Skypeに引き継がれています。そのSkypeもスマホではLine、業務用としてはchatworkやkintoneに苦戦中。
おまけ:URL上のwww
WWW(ワールドワイドウェブ)自体がなくなるわけはありませんが、ある意味死に体。
近頃はURL上のwwwを省略する風潮で、実際あってもなくてもアクセスできるサイトがほとんど。あまり見かけなくなっています。
かくいう本サイトもwwwあってもなくてもオッケーです。いまどきアドレス直打ちでネットサーフィンする人、ほとんどいないでしょうけど。
まとめ:15年前に流行ったウェブサービスの生死
- Flash(フラッシュ):ギリギリ生きてる
- ジオシティーズ:サービス終了、完全消滅(Yahoo!ショッピング除く)
- 2ちゃんねる:分裂・派生により増殖
- はてなダイアリー:サービス終了、既存は永遠に不滅です
- mixi(ミクシィ):サービス継続中
- Yahoo!JAPAN:いろいろGoogleほかにとられながらも善戦中
- Yahoo!BB:まだあるけどソフトバンク光にのっとられそう
- Yahoo!メッセンジャー:サービス終了
- MSNメッセンジャー:MicrosoftがSkypeを買収し、統合する形でサービス終了
これだけYahoo!関連多いのはそれだけYahoo!がすごかったってことなんでしょうけど、そのほとんどが(Googleの)ほかのサービスとってにかわられています。
クラウドストレージなんて言葉が誰も知らないころからあったYahoo!ブリーフケースとか。無料で手軽にメールアドレスが作れるYahoo!メールとか。Yahoo!は技術者やアイデアマンばかりでマーケティング・ブランディングが不得意だったのかな。
ちなみにCERN=欧州原子核研究機構がインターネットとどんな関係が……?と思っても口に出してはいけません。例の機関に消されるぞ。
15年前のあの日に戻れたら俺、あの娘と結婚するんだ。結婚できない歳だけど。
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