2021年夏、いまPCを買うには時期が悪いわけ

いまはちょっと時期が悪いです

BTO派も自作派もいまいちわからん人もちょっと待った!

あなたいまパソコン欲しいとか思ってません!?

2021年のいまはPC新調するにはかなり時期が悪いんです。

例えるなら、もうすぐPlayStation5が出るとわかっているのにPlayStation4を買うようなもの(PS5もう出てるけど)。

2021年は秋冬にかけてハードもOSも刷新される

2021年の秋冬にPCのハード(パーツ)もOSも刷新されるのです。

  • メモリの新規格DDR5が秋冬頃登場予定
  • DDR5に合わせてIntel CPUもマザーボードも規格刷新予定
  • 高騰していたグラボの価格が落ち着くかも
  • マイクロソフトがWindows10に次ぐWindows11を出す

いまPCを買うには時期が悪い理由がこれだけあります。

DDR5メモリが登場

最初のトピックスが、秋冬頃にメモリの新規格DDR5が登場すること。

DDR5はDDR4登場からおよそ7年ぶりの新規格で、処理能力はDDR4の同容量メモリより85%程度上がる見込み。それでいて消費電力は下がる。

85%が話半分としても、同じ容量のメモリで1.5倍程度はパフォーマンスが上がるって話になってきます。

最近のCPUやGPUは消費電力かなりのものですから、メモリで多少でも下がってくれるのは嬉しいですね。MacのM1プロセッサといい、PC界にも省電力ブームきてる?

詳しくは後述しますが、残念ながらDDR4とDDR5に互換性はありません

DDR5メモリを使うにはだけではなく、CPUやマザーボードもDDR5対応のものに変えないといけないのです。ほぼ全システムとっかえですね。

Intel CPU、マザーボードの規格が刷新

2021年秋冬に刷新されるのはDDR5メモリだけでなく、CPUやマザーボードも新規格に変わっていきます。

Intelが2021年秋冬に出す予定の第12世代CPU Alder Lakeからソケットが新規格のLGA1700に変更されるのです。ちなみに現行はLGA1200。

当然、マザーボードもDDR5メモリ、LGA1700規格の新世代CPUに対応するため刷新されます。

なので、今後出るパーツでは現行のマザーボードではDDR5メモリは使えません。

特に拡張性の高いBTO、自作のデスクトップでこれはかなり致命的になっていくと思います。

Intelは毎度次世代CPUを出すたびにでマザーボードのソケット規格を変えてくるイメージがあります。

が、ここ数年のRyzenの善戦が効いたのか、Alder Lake-s以降はソケットを変えずに同じ規格を使いまわすことを検討しているとのこと。

本当にそうなってくれたら嬉しいのですが……

高騰していたGPU価格が落ち着きそう

2021年前半は、高性能なGPU、グラフィックボードがビットコインのマイニング需要のため買い占められ、価格がめちゃくちゃ高騰した状況でした。

ただでさえ世界的に半導体不足だってのにはた迷惑な話です。

しかし、グラボについては今後価格が落ち着くトレンドと予想されています。

中国でビットコイン規制が入り、ビットコインの価格が暴落中。採算性が合わなくなれば当然業者も設備投資を渋りますから、価格は落ち着いてくると思われます。

日本で大規模な採掘してたところはそんなにないでしょうし、中古グラボが大量に出回るなんてことは考えにくいですが、少なくとも一時は定価の3倍まで膨らんでいた新品価格が落ち着いてくれる可能性は大きいと言えます。

Windows11の登場

さらにさらに今年の秋冬にはMicrosoft謹製OS Windows11も登場する予定です。「Windows10でナンバリングは最後だったはずでは?」って話はおいといて。

一応、Windows10 PCなら無料でWindows11にアップデートできますが、どうせアップデートするなら最初からWindows11にしておいた方があとあと楽。

もちろん業務利用などではWindows10じゃないとダメとか、出始めのOSより枯れてきて安定感ある方がいいって方もいらっしゃるでしょう。しかし、Windows10のサポートも2025年には切れます。Windows11が出てから3年ちょいしかありません。

いまPC買ってあとでアップデートする手もありますが、下記理由によりあまりオススメしません。

Windows11はPCの要求スペックが結構シビア。最近のPCでそれなりのスペックなら大抵大丈夫カナーって感じではありますが、それでも下手なPC買っちゃうとWindows10からアップデートできない危険性はゼロではありません。

また、ただOSをWindows11にアップデートするだけではPCの動作速度が若干遅くなってしまう点もネック。

Windows11へのアップデート時にPCの能力を最大限発揮するためにはクリーンインストールする必要があります。

そこまで難しいわけではないんですけど、結構面倒なんですよね。PCの初期化も入るのでデータ退避させたりとか。数年使い込んでデータが膨らんでいると時間もかかって大変です。

逆に考えるんだ。チャンスかもしれないと。

ただ、2021年秋冬、年末に集中しているPCパーツの規格刷新やWindows11の登場は、別の意味ではチャンスともいえます。

新しいものが出れば当然、前世代のパーツは型落ちとして値段が下がり安く手に入るようになりますから(品薄にならない限りは)。

7月に入ってDDR5メモリの実機が展示されたりいよいよ感が出てきているので、ここからDDR4メモリ、合わせて現行のLGA1200ソケットのCPUやマザーボードの価格がお手頃になってくる可能性大。

昨今の半導体不足のせいで期待するほどではないかもしれませんが、新規格が出る直前、出た直後が狙い目であることは変わりありません。

逆に、PCパーツって新規格や新製品が登場すると実売価格が高めになる傾向にあるんです。いわゆる「御祝儀相場」ってやつですね。

まとめ:2021年夏、いまPCを買うには時期が悪い理由

とはいえパーツの価格もビットコインのマイニング需要や世界的な半導体不足が落ち着いてくれないと安定しません。

正直いまはまだいろいろと状況が不安定なので、物凄い勢いでPCパーツ類の価格が高騰して次世代パーツどころか型落ちとなる現行品にすら手を出しにくい状況になる可能性もありますし。

全体的な状況としては新しいものが控えている2021年中盤、夏はPCを買うにはやはり時期が悪いですが、もちろん状況は人それぞれですし、やっぱり欲しい時が買い時かも?